香りで迎える2012 12/26~1/24
HERBAL MAGAZINE マガジン

第34回 赤ちゃんの病気シリーズ(4) 嘔吐と下痢

今年は夏休みが終わってからの残暑は厳しいものがありました。新生児訪問でも9月に入って汗疹の相談が多かったようです。
先日、武蔵野市の子育てサークル「アトムの会」という2才児のお子さんをお持ちのママさんたちから依頼を受け、「ローズヒップ化粧水の作り方」という題で講習を行ってきました。動き回る2才児のママさん達は市民会館の託児室に子供を預けて、熱心に質問をしたりアロマの話などに花が咲きました。
この時期は幼稚園に入る前ですが体力的にも子育ての労力は大変なものがあります。月に1回ですが、待ち回りで講師を探し、子供とほんのひととき離れる時間があるという事は、あわただしく過ぎていく日々の中で、「自分を取り戻し勉強する」とても大事な事だと思いました。1才すぎると公民館や市の情報に目をむけると意外と沢山あります。あまり興味のないテーマでもちょっぴり子供と距離を置く事で講習の内容と同じぐらい得るものは多いかもしれません。
ちょっと勇気をだして外にでてみませんか?

今月は「嘔吐と下痢」です。新生児の頃から排気が上手に出なかったりして、嘔吐する事が多くあります。ここでは病気によるものを中心に進めていきたいと思います。

嘔吐のチェックポイント
  1. 頻回に吐いていますか?吐き方は噴水のように吐いていませんか?(幽門狭窄の疑い)
  2. 吐く以外に腹痛、下痢、頭痛、発熱などの他の症状はありますか?
  3. 水分は取れていますか?
  4. 離乳食などの食事は何をとりましたか?

生後3~4ヶ月までの赤ちゃんの胃はとっくりの形をしていて、胃の入り口の筋肉も発達していないので、ちょっとした刺激で吐く事はあります。また単純にウイルス性胃腸炎だけでなく、頭の病気(髄膜炎、硬膜外血腫や腫瘍など)でも嘔吐はみられますので、診断にも十分な注意が必要です。髄膜炎などでは首の後ろが硬くなったり(頚部硬直)吐き方も勢いがありますので鑑別はしやすいと思います。

 
嘔吐の手当
  1. 吐いたものが喉や気管につまらないように顔を横向きにして寝かせます。口の中に吐いたものが残っていたら、ガーゼなどを指に巻ききれいに拭いてあげましょう。
  2. 口の中に吐いたものが残っていたりすると、その臭いだけで再度吐き気を催す事があります。水やぬるま湯などでよくうがいをさせ、吐いた物はすばやく片付けましょう。その時に部屋の換気をしてレモンのエッセンシャルオイルで作ったルームフレッシュナーなどで気分転換をしましょう。(悪阻の人にも効果的です。

* Recipe *

レモンなどの好みの精油
(グレープフルーツやユーカリ)・・10滴
無水エタノール ・・・・・・・・10ml
精製水・・・・・・・・・・・・・10ml

無水エタノールと精油を混ぜ合わせ、精製水を加えてよく振ります。アトマイザーなどの容器に入れ保管する。

   
  1. イオン飲料などの水分を取る場合、少量を回数を多くゆっくり与えます。あまり冷たいと嘔吐を促しますので、常温ぐらいの温度にしましょう。柑橘系やヨーグルト類は避けましょう。少量でも嘔吐がひどくなる場合は経口であたえるより、吐き気止めの注射や点滴をして脱水を防ぎます。食事は吐いている時は与えず、医師の指示を仰ぎます。卵のおかゆなどは蛋白質が負担になるので、回復期はくたくたに煮たうどんなどがよいでしょう。でん粉質を主にします。
  2. 幼稚園ぐらいになると自家中毒と言って、尿にケトン体がでで嘔吐がある病気があります。こんな時はサイダー類を少量飲ませると回復します。

下痢のチェックポイント
  1. いつから始まり、何回ぐらい下痢をしましたか?
  2. どんな便が出ていますか?(柔らかい軟便・水様便・食べたものがそのまま出てくる消化不良の便)
  3. 下痢以外の症状はありますか?(吐き気、嘔吐、発熱、腹痛、顔色が悪いなど)
  4. 水分はとれていますか?
下痢というのはお腹の中でウイルスや細菌が繁殖をし、腸が悪いものを出している一つの症状です。ある小児科の先生は「バイキンを出しているのだから脱水に気をつければ無理に止めない方がよい」と言います。赤ちゃんの熱もそうですが身体の機能が頑張って戦っている症状だと思うとちょっぴり納得します。
 
下痢の手当て
  1. 水分の補給を十分にしましょう。湯冷ましやスポーツドリンクなどを室温で与えるのがよいでしょう。おっぱいが飲めている赤ちゃんは頻回に授乳をしましょう。おやつや果物、オレンジジュースなどはなるべく控える様にします。よく卵粥を作るママもいますが、蛋白質なので嘔吐や下痢をひどくします。梅干を少量細かくいれてトロトロにしてあげると、梅の酸の効果で落ち着きます。嘔吐を伴っている時は無理に与える必要はありません。
  2. おしりを清潔にしましょう。排便の回数が多くなると、肛門周囲の刺激が強くなり一日で赤く、ただれてきます。赤ちゃんの場合はオムツをこまめにチェックし、汚れていたらすぐに交換しましょう。おしりを拭く時は市販のおしり拭きナップは刺激が強いので、暖かいタオルなどで、押さえるように優しく拭くようにします。シャワーや座浴などもとても効果的です。おしりが乾いてからオムツを当てるようにしましょう。ドライヤーを弱にして乾かすのも効果的です。ただれてきたら馬油やオリーブ油、デリケート用のオイル、市販のオムツかぶれのクリームで対処しましょう。
  3. 兄弟や家族に2次感染をおこさないように、オムツなどを替えたらママの薬用石鹸などで手洗いを十分にしましょう。意外と赤ちゃんの下痢がパパに移る事もあります。

 

嘔吐も下痢もママにとってはやっかいな症状ですが、冬場はロタウイルスによる冬期乳児下痢症というのが流行します。いつもよりぐったりしている、顔色が悪い、ぐったりしておでこの上の大泉門がへこんでいる時は緊急を要しますので夜中でも救急病院にいき、医師の診察をうけるようにしましょう。

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◆プロフィール

東京都調布市在住、助産師大学病院、未熟児センター勤務の後、結婚を機にフリーとなる。現在近隣の市区町村で、母親学級、育児相談、新生児訪問を行う。「ベビーマッサージ教室、カモマイル」、マタニティー専門トリートメントルーム「Queen Mammy」を主宰、アロマテラピーを用いた産前、産後のケアの他、最近はサロン、スパ施設などのマタニティーメニュー導入、立ち上げにも力をいれる。また、三鷹市のスポーツクラブ(レアレア、セサミスポーツクラブ、ティップネス国領店)でマタニティスイミング、アクアビクスのインストラクターも兼任する。
浅井貴子さんホームページ:http://www.mid-wife.info/

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