香りで迎える2012 12/26~1/24
HERBAL MAGAZINE マガジン

第82回 妊娠中の腰痛対策

今年のRENSAIコラムも今回が最後になりました。毎年言っているような気がしますが、1年の経つのが本当に早いものです。
自宅の寄せ植えも赤と白を基調にしたクリスマスカラーにして、季節の変化を楽しんでいます。
今回は春夏のカタログにも掲載しましたが、冬場は妊婦さんも冷えや運動不足による、腰痛が特に多くみられる時期になりますので日常生活のポイントや画像も新たに追加してお伝えしようと思います。

1. 妊娠すると何故腰痛になるの?
まず妊娠すると10Kg前後体重が増え、姿勢の変化が起こります。そしてお腹が大きくなり、重心が前方に移動する事により、骨盤や腰椎が前傾になり、それを脊柱起立筋という筋肉で後方に支えバランスをとろうとします。そのため絶えず背中が張った状態が背部痛~腰痛の原因になります。以前は立ち仕事が多い妊婦さんに見られましたが、近年の妊婦さんは背筋力が低下しているのでパソコンなどデスクワークが多い姿勢でも腰痛が出やすくなってきています。

また妊娠3ヶ月ごろになると、卵巣ホルモンの一種である、リラキシンというホルモンが分泌されます。このホルモンは出産に備えて関節や靭帯を緩めたりする作用があり、3Kgの大きな赤ちゃんが狭い骨盤を通るので恥骨結合と腸骨と仙骨の間の仙腸関節を大きく緩めます。その結果、緩んだ骨盤を大臀筋や中臀筋などのお尻の筋肉や腰の筋肉で支えようとして腰痛が起きます。出産には大事なホルモンなのですが、重たい身体が緩みやすくなるので妊婦さんにとってはとても辛くなるのです。

   
2. 腰痛軽減のエクササイズ
(1) 二人組みのストレッチ・・・ 二人が向かい合い両足を肩幅位に開きます。
お互いの手を両肩に置いて、ゆっくり息を吐きながら背すじを伸ばします。
一人でやるときはシンクやテーブルなどにつかまりながら行うとよいでしょう。
 
(2) 猫のポーズ・・・・・・・・ マタニティーヨガでは定番のストレッチです。
これも肩幅ぐらい両膝をついて四つばいになります。
息を吐きながら背中を丸め、息継ぎをしてまた吐きながら背中を気持ちよい所まで反らします。
特に首を伸ばしながら行うと風邪の予防にもなります。日頃からよく床拭きをしている人は腰痛が少ないです。
 
(3) マタニティースイミング・・ イルカ飛びやドルフィンキック、バタフライも脊椎をしならせる動きなので腰痛対策には効果が高いスポーツです。腰痛がひどい時などは必ず指導者の元で行うようにしてください。
またこの泳ぎは逆子(骨盤位)も治しやすくする効果もあります。
 
   
3. 日常生活で気をつける事
重たい荷物や上のお子さんを抱っこする時などは、必ず片膝を床につけてゆっくり持ち上げます。あと靴なども平面の靴底よりも、 2~3cmのヒールがあるもののほうが重心が後ろになるために歩きやすいようです。
あと冷え症の人も筋肉が硬くなり、腰痛になりやすいので、日頃から半身浴をしたり、夏でもシャワーだけで済ませないように気をつけたいものです。冬場の腰痛で特に私のオススメはガーリックの香りの「スチームリシピンダ」です。冷えた腰が柔らかくなり、暖かさが長時間持続するのが特徴です。また夏場、冷房の施設で立ち仕事が続いた時などや、前駆陣痛やお産が進まない時、または生理痛の時に使用すると、とても骨盤内の血流がよくなりとても楽になります。「簡単半身浴」と言った所でしょうか。
    スチームリシピンダ

骨盤が緩んで歩くのも辛い時は、「骨盤ベルト」で骨盤を固定する方法もあります。仙骨と恥骨結合と大転子(太ももの張っている所)の3点を結ぶラインをベルトで巻きます。(注:お腹の下で巻くので、赤ちゃんは苦しくありません)専用のベルトでもよいですが、ドラッグストアーなどで売っている生ゴムのベルトや柔道のヒモや長めのさらしでぎゅっと結わえても大丈夫です。
セルフケアで改善しない場合は無理をしないで、医療機関などの受診を受けるようにしてください。
   
4. 精油を加える場合は
温湿布や入浴などに入れたりする方法とキャリアオイルに混ぜて使用するマッサージがあります。
マージョラム: 筋肉のコリや、冷えて固くなった筋肉をほぐす作用があります。
心も落ち着かせる効果もあるので、ラベンダーと一緒に使うと鎮静効果が増します。
ローズマリー: 血液循環を促進したり、痛みを楽にする効果があります。気分も爽快になり元気を回復させます。
妊娠性高血圧症候群の人は血圧が上がりやすいので、使用を控えてください。
ローマンカモマイル: 筋肉痛や捻挫や関節の腫れを和らげます。カモマイルのハーブティー(煎じ液)をお風呂に入れるとリラックスして筋肉が伸びていくのが感じられます。
ジェニパー: 利尿作用として有名な精油ですが、スポーツ後の筋肉痛に効果があり、鎮痛作用があります。坐骨神経痛などのお尻の筋肉痛に使います。
マンダリン: 交感神経鎮静作用があるので、背中にストレスが溜まりやすい人に効果があります。

浅井式おすすめマッサージブレンド: ラベンダー2滴+マージョラム4滴
ジェニパー3滴+ローマンカモマイル3滴
マンダリン3滴+ローズマリー3滴 

30mlのキャリアオイル(アーモンドオイルやホホバオイル)などに6滴の精油で1%濃度のマッサージオイルが作れます。
妊娠中は濃度を適切に守りましょう。マンダリンは光毒作用があるので、マッサージした後は外出を控えたり、背中を覆うような洋服を着てください。

   
 
   
5. 腰痛マッサージ
妊娠中はうつぶせの姿勢が出来ないので、シムス位などの横向きに寝るか、椅子にまたがった姿勢をして背中~腰を十分だしてマッサージするのがよいでしょう。特にフットバス(足浴)やお風呂上りなどにするとより効果的です。
(1) 脊柱起立筋を圧迫するように手の平で下から上にマッサージします。
(2) 広背筋をよくもみほぐします。
(3) 仙腸関節やお尻の痛い部分を親指や手の平でやや強めにマッサージします。
(1) (2) (3)

精油マッサージの注意
精油マッサージをする場合は6ヶ月(20週)以降に。またマッサージに使う精油を選んだり、ブレンドする場合は助産師やアロマセラピストの助言の元に行ってください。

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◆プロフィール

東京都調布市在住、助産師大学病院、未熟児センター勤務の後、結婚を機にフリーとなる。現在近隣の市区町村で、母親学級、育児相談、新生児訪問を行う。「ベビーマッサージ教室、カモマイル」、マタニティー専門トリートメントルーム「Queen Mammy」を主宰、アロマテラピーを用いた産前、産後のケアの他、最近はサロン、スパ施設などのマタニティーメニュー導入、立ち上げにも力をいれる。また、三鷹市のスポーツクラブ(レアレア、セサミスポーツクラブ、ティップネス国領店)でマタニティスイミング、アクアビクスのインストラクターも兼任する。
浅井貴子さんホームページ:http://www.mid-wife.info/

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