香りで迎える2012 12/26~1/24
HERBAL MAGAZINE マガジン

第97回 出すぎるおっぱい(乳汁分泌過多症)

今月も前回に引き続き、母乳(おっぱい)の事を書こうと思います。
あまり表面には出にくい問題ですが、意外と悩みの相談も実は多いのです。
正しくは「母乳分泌過多症」というのですが、周囲に言っても、「出ないよりはマシでしょう」とか
「前世は牛だったんじゃない?」「出ない人に比べたら贅沢な悩みじゃない」みたいな言い方をされ、
悲しい思いをしているママも多いのです。
実は私もこの体質で子どもが小学校に入学した時まで、出ていました。
とてもうらめしく思ったのを記憶しています。乳腺炎にもなりやすく、
すぐおっぱいが洋服に染み出したりして外出も辛くなります。

一番は乳腺が元気で一般的には体質によるものが多いのですが、「高プロラクチン血症」と言って
下垂体から分泌される母乳促進のホルモンが若干高い人が多く、稀に下垂体に腫瘍が
出来ている人もいますので注意が必要です。

今回は体質によるもので対処法などをご紹介しましょう。

1. 授乳後など搾り過ぎない
よくおっぱいの本などには「残乳処理をしましょう」とか「飲み残しのおっぱいは搾りきりましょう」という
表現で書いてあります。おっぱいは搾れば搾るほど、また「そうか~この赤ちゃんはまだ飲むんだ!」と
錯覚を起こし、余計に作られ張りすぎるようになります。また搾り方も乳房をしごくように搾ると
擦過傷になり乳腺を痛めて、また張り返しを起こしかねません。

画像のように乳輪のごく周囲から内側に押すように少しずつ搾乳しましょう。
ある程度、緊満状態にしておくのも、分泌を抑える一つの方法です。
ただ赤ちゃんが寝てしまっていてとか、赤ちゃんを預けての外出で出先で搾るのはこの限りではありません。
shibori.jpg
悪い搾りかた
2. 圧抜きや前搾りをしましょう。
まだ赤ちゃんが生まれたばかりか、月零が小さく需要と供給のバランスが悪い時期は、
搾るという作業よりも軽く2~3割圧を抜くように乳輪の周りから内側に押すように搾乳をします。
(画像1、2)あくまでも乳房のほうからしごくような搾乳は禁忌です。
擦過傷を作り乳腺を痛めてしまい熱を持ってしまいかえって悪化してしまいます。

shibori1.jpg shibori2.jpg
よい搾り方
3. 冷湿布あれこれ
① フラワーウォーターの活用・・・一番効くのがハマメリス(ウイッチへーゼル)なのですが、 (注:生活の木では今回から廃盤になっています)ラベンダーウォーターや月桃を冷蔵庫で 冷やして、お乳の上からガーゼをかぶせてフラワーウォーターを噴霧します。

0903_02.jpg② ぺパーミントのおしぼり
冷水が入った洗面器にぺパーミントを5、6滴垂らして、何本か冷たいおしぼりを作って ジップロックなどに5-6本用意して冷蔵庫に用意しておきます。
そして授乳後まだ張っていたり、荒熱がある場合にこれをお乳全体に被せて冷却します。
出ない人には温めて、出すぎる人には冷やすのが鉄則です。
よくアイスノンなどで冷やす人もいますが、急激な温度の低下は張り返しを起こすことがありますので、 少しずつ冷やしていくのがよいでしょう。

③ キャベツ湿布
通称「キャベブラ」なのですが、これはリエコ大島バークレー先生によると、イギリスでも良く使われる方法だそうです。
じんわりおっぱいの内側からの荒熱をとってくれます。野菜室に入っているキャベツを一枚はがして、これをおっぱいにかぶせるだけです。何より手軽に出来るのが一番ですね。
kyabetu1.jpg  kyabetu2.jpg 09030_01.jpg
4. 食事に注意
出来すぎるおっぱいの人は乳腺炎にもなりやすいので、高カロリーや高脂肪なものである
アイスやケーキ、もち米やお餅なども分泌を更新してしまいます。
水分もできるだけ牛乳や甘いジュースなどは控えて、麦茶や水、ウーロン茶など甘みの
ないものであればある程度飲んでも構いません。以前は水分も制限していた時期もありましたが、
上記のものであれば身体が欲しがるのであれば制限はかけなくなってきています。
産後の膀胱炎の予防や血液の状態をサラサラにするには大事です。
0903_03.jpg5. 卒乳や断乳の時期に注意
出過ぎる人はこの時期にも悩みの種になります。赤ちゃんが飲んでくれなくなると、
すぐ溜まって「うつ乳」のような状態になり乳腺炎になる人もいます。
自分でも定期的に搾乳するか、おっぱいクリーニングを助産師さんにしてもらうとよいでしょう。
この時も冷却、安静が基本になります。

6.ハーブティーの応用
セージ茶やぺパーミントティーは分泌を抑える効果があります。
1対1でブレンドしてみましょう。
断乳の時などしっかり止めたい時はセージ茶のみでいきましょう。


なかなか出過ぎるおっぱいの人の悩みは表面には出にくいですが、
周囲の人も理解を示しなんとかセルフコントロールできるとよいですね。
バックナンバー一覧はこちら

◆プロフィール

東京都調布市在住、助産師大学病院、未熟児センター勤務の後、結婚を機にフリーとなる。現在近隣の市区町村で、母親学級、育児相談、新生児訪問を行う。「ベビーマッサージ教室、カモマイル」、マタニティー専門トリートメントルーム「Queen Mammy」を主宰、アロマテラピーを用いた産前、産後のケアの他、最近はサロン、スパ施設などのマタニティーメニュー導入、立ち上げにも力をいれる。また、三鷹市のスポーツクラブ(レアレア、セサミスポーツクラブ、ティップネス国領店)でマタニティスイミング、アクアビクスのインストラクターも兼任する。
浅井貴子さんホームページ:http://www.mid-wife.info/

マガジン一覧に戻る