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Beauty Counter 2017.1.13 美しいスタイルへ導く チアシード&アガベシロップ

TEXT by Yukari Ono

中米メキシコのグアダラハラは、今注目のスーパーフード「チアシード」、そしてテキーラの原料「アガベ」の産地として知られています。古くからメキシコの人々の生活を支えてきた自然の恵み、チアシードとアガベがどのように生活に取り入れられているか、現地を旅してきました。

古代アステカの時代から人々に恵みを与える神秘の作物
― チアシード ―

海外の有名モデルが愛用していることがメディアで取り上げられ、注目を浴びたチアシード。スーパーフードの中でも特に人気があります。日本から飛行機を乗り継ぎ、約1日半かかりメキシコ中部に位置するグアダラハラに到着。都市部から車で約2時間、チアシード畑は標高の高い場所にあります。広大な畑には、1メートルほどに成長した収穫間近のチアシードが、藤色の愛らしい花を咲かせていました。

小さくても大きなパワーを秘めたチアシード

  1. 愛らしいチアの花
    チアシードはシソ科の植物で、葉・花ともに大葉によく似ています。穂状に種を付け、10月頃になると藤色の花を咲かせます。
  2. 手ですり潰して、殻を取る
    種が乾燥して茶色に変わるとチアシードは収穫の時期を迎えます。まず穂状に生るチアシードの種を引き剥がします。
    その後、両手を臼のようにして種をすり潰すと、種と殻が分離します。
  3. 小さくても大きなパワーを秘めたチアシード
    メキシコの先住民はチアシードの栄養価の高さを理解していて、その昔、飛脚がチアシードを持って遠方をまわっていたそう。
    当時は種のまま、栄養補助食品のような感覚で食べられていました。

Chia seed
[チアシード]Salvia hispanica

シソ科

チアシードの特徴的な栄養成分は、現代人に不足している「α-リノレン酸(オメガ3)」です。毎日の食事から積極的に摂る必要があります。
(チアシード11g(大さじ一杯)あたり)

  • オメガ3系脂肪酸(α-リノレン酸):2.1g
  • オメガ6系脂肪酸(リノール酸):0.7g
  • 食物繊維:3.5g
  • カルシウム:55.7mg

分析機関/(財)日本食品分析センター
※厚生労働省が定めるオメガ3系脂肪酸の1日あたりの食事摂取基準(女性:0.8~2.0g /男性:0.7~2.4g)

家庭料理にサッとひと振り、みんなが集まれば賑やかなパーティーに

タコスの具材にチアシードをサッとひと振り。無味無臭なので、いろいろな料理にさりげなく合わせるのもおすすめです。
※現地での一例です。チアシードは水などに15分程度置いてからお召し上がりください。

ハリスコの高原で受け継がれたアガベ

16世紀からテキーラの原料として、メキシコの経済を支えてきたアガベ。GI 値※が低い甘味料として先進国をはじめ、健康感度の高い人々に注目されています。
※GI値:Glycemic Index(グリセミック・インデックス)
食品ごとの血糖値の上昇度を表す数値。その数値が55以下の食材は、一般的に“低GI食品”とされる。アガベのGI値は17。

メキシコの代名詞、テキーラの原料「アガベ」

日本でも親しみのあるリキュール「テキーラ」の原料は、甘味料として使われている「アガベシロップ」と同じ、アガベからできています。アガベはアロエによく似ていて、葉は固く、トゲがあります。アガベが熟すまで約7、8年の歳月がかかります。

世代を超えて受け継がれる伝統的な収穫法

  1. シロップ、テキーラともに「葉」ではなく下に埋まっている「ピニャ」という根茎から原料が抽出されます。地表に出ている部分は1メートルほどですが、下に埋まっているピニャは想像をはるかに超える大きさ。大きなものは、直径70~80センチメートル、重さは30~40キログラムほどになるそうです。半円状の刃がついた「コア」と呼ばれる農具で、硬いピニャを二等分します。
  2. 収穫は「コア」でピニャを掘り起こしていきますが、かなりの重労働です。根茎を掘り起こす作業を「ヒマ」といい、アガベを収穫する人は「ヒマドール」と呼ばれ、何世代にも渡り、その技術は受け継がれています。
  3. 収穫されたピニャを数時間浸出させると、シロップが出来上がります。

砂糖の代用に!アガベシロップは便利な甘味料

とても甘く、大学芋のタレのような甘さ。砂糖の代用品としてとても便利な甘味料です。いろいろな料理と相性がよく、煮物に使うとコクが出て美味しくなります!甘みが強いので量を調節することをおすすめします。

製造過程により色の濃さと風味が異なります。左より、エキストラダーク、ダーク、アンバー、ライト、エキストラライト。薄い色のほうが甘みがあり、濃い色はコクと深みのある甘さです。
本来の風味を損なうことなく、コーヒーや紅茶、また料理の甘味として、幅広く活用できます。

メキシコの生活に溶け込むチアシードとアガベ

農場の訪問が終わり、ハリスコ州の州都「グアダラハラ」の市場へ。街にはチアシードとアガベシロップが溢れていました。

  1. チアシードは、スムージーやジュース、ヨーグルトに混ぜて食べるのも人気です。現地の方に伺ってみると、レモネードにチアシードを入れるのが主流の飲み方だそう。大さじ1杯のチアシードに150mlの水を入れて15分ほど待つと、ぷるぷるしたゼリー状のチアシードに。水に絞ったレモン、アガベシロップを好きな分量入れて混ぜれば美味しいチアドリンクが完成。
  2. メキシコで人気の「チアドリンク」。ジューススタンドでも楽しめます。
  3. 街のスーパーやリカーショップには、種類豊富なアガベシロップやテキーラが並びます。レストランでは食事と一緒にテキーラを楽しむ人も。日本ではあまり見られない光景です。

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