香りで迎える2012 12/26~1/24
HERBAL MAGAZINE マガジン

第96回 苦しめる母乳神話

だいぶ寒い日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
春に向けて活動をそろそろ充電したり頭の整理をするのが2月の季節となりますね。
さて私事ですが、2月9日(月)に世田谷区にあります、
武蔵大学産後ケアセンター( http://www.musashino-u.ac.jp/sa_ca/) に於いて
リエコ大島バークレー先生とのコラボ企画を行います。
( http://www.musashino-u.ac.jp/lifelong/sango_kosodate/index.html)

産後ママと赤ちゃんのハーバルホームケアがテーマなのですが、
病態を私が説明をし、リエコ先生がハーブを使用したお家で出来るケアの仕方を学びます。
ホームドクターはまずお母さんがという趣旨で何かあった時にすぐ病院を受診するのではなく、
まずセルフケアをしながら様子をみて症状の改善を図ることが目的です。
自然で副作用がないハーブや自然の智恵が凝縮された講座になりますので、
日頃の赤ちゃんの病気の時のお世話で悩んでいる人や、自分の産後の体調がすぐれないという人
必見の講座です。またセンター内で託児もご利用頂けますので、赤ちゃん連れでどうぞお越しくださいませ。

私は今ベビーマッサージ教室や新生児訪問などで産後のママととても沢山接する機会があります。
その中で産後ブルーの原因やお母さんを苦しめる一つになっている母乳神話について
実際にお母さんが言われた事を中心にお話してみようと思っています。

1.まずママを苦しめる医療者や周囲の人の言動について
(1) 赤ちゃんには母乳が一番!ミルクなんかじゃ切れる子になるわよ母乳で育った子にぜったいに悪い子はいない
→ 科学的根拠がありません。

(2) 実母から母乳は気合いで出すものよ!私は母乳が出たから貴方(娘)も出るはず
→ 母乳分泌は遺伝ではありません。気合いで母乳は出るものではありません。

(3) 吸わせていれさえすれば絶対にでるわよ
→ 一理ありますが、絶対ではありません。不眠不休でおっぱいをあげる事のほうがノイローゼになり疲労や睡眠不足から母乳の出は悪くなります

(4) 入院中ミルクをもらいにいくと、「母乳は吸わせたの?」医療者からの何気ない圧力
→自分で自由に調乳できない病院だと自由にミルクをあげることが出来ずストレスとなる

(5) 毎回の哺乳量測定
→ おおまかな量の把握は必要ですが、小さい赤ちゃんのうちから数字であたかも
  偏差値を決めるようなやり方は賛成できません。
  数字ではなく機嫌やウンチやおしっこの回数などの判断基準を教えてあげる事も大事です。
 毎回の数字で一喜一憂するお母さんは本当に精神的に参ってしまいます。

(6) 退院して1ヶ月健診前の強制的なフォロー外来
→ なるべく産後1ヶ月は家で産後の回復に努めたいもの、、冬場の時期や遠方の人などはむしろ行政  
  の新生児訪問や病院のスタッフが家に出向くなりのシステムの構築が望まれます。
  
(7) 牛乳を飲まないから母乳が出ないのよ
→牛乳の摂取量と母乳の量との有意差はありません。むしろ飲みすぎの弊害のほうが多いです。
 赤ちゃんは牛の子じゃありません。

(8) 口を開けば「母乳出てる?」と言われ続けること。  
→ ヒアリングをしたママ達の苦痛な言葉ベスト1でした。
  言葉数は少ないけれども、 一番これがストレスが溜まり、自分を責める言葉に聞こえたと言っています。

ここにあげた例はほんの一例です。多くの母乳の出が悪いお母さんは傷つきながら罪悪感の元、
ミルクを調乳してあげています。周囲の人もよかれと思い、言っている言動もありますが、
今一度そのお母さんの立場になって言葉がけを慎重に言ってあげて欲しいと思います。
誰でも母になり、少しでもお乳を含ませてあげたいと思っています。
乳がんの切除後で片乳しかあげられない人、持病があり初乳すらもあげられないお母さんも沢山います。
特に医療従事者の人には、今一度母乳のでないお母さんに配慮ある言動をお願いしたいと思っています。

私も助産師なので母乳の利点などは十分すぎる程わかっています。出ないお母さんにも母乳マッサージもします。
ただ私の一番のスタンスは出る人はあげればいいし、出ない人にはむしろ極端に頑張る必要はありません。
出産したお母さんの3割はなんらかの生物学的な理由(乳腺の数が少ない)などの理由で出ない人がいます。
要は赤ちゃんがひもじい思いをしなければ、何をあげてもいいのです。何をあげたかではなく、
どういう気持ちであげたかのほうを重視して毎回の授乳タイムがストレスなく、
お母さんが笑顔でいる時間になるよう心から切に願っています。

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◆プロフィール

東京都調布市在住、助産師大学病院、未熟児センター勤務の後、結婚を機にフリーとなる。現在近隣の市区町村で、母親学級、育児相談、新生児訪問を行う。「ベビーマッサージ教室、カモマイル」、マタニティー専門トリートメントルーム「Queen Mammy」を主宰、アロマテラピーを用いた産前、産後のケアの他、最近はサロン、スパ施設などのマタニティーメニュー導入、立ち上げにも力をいれる。また、三鷹市のスポーツクラブ(レアレア、セサミスポーツクラブ、ティップネス国領店)でマタニティスイミング、アクアビクスのインストラクターも兼任する。
浅井貴子さんホームページ:http://www.mid-wife.info/

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