薬香草園

12月のハーブガーデン

2018.12.15

冬の訪れを告げる「木枯らし1号」が
今年東京では観測されなかったと話題になっていました。
しかし、段々とするどい寒さを感じるようになってきています。

植物達もきちんと冬を感じとっているようで、
ガーデンのシンボルともなっている落葉樹のリンデンや、ウラジロハコヤナギは
もうすっかり葉を落としてしまいました。

  

  
ところで、皆さま「マジックアワー」をご存知でしょうか。

~日没後に体験できる数十分ほどの薄明りの時間~

この時間に、ガーデンは日中とは異なる雰囲気に包まれています。

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スロープから見上げたヒーリングの丘リンデン

  

  

12月に入ると花後の実や種を色々見られるようになるので、

今回は、実や種のご紹介をしていきたいと思います。

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フェンネルの種 ショップ前で撮影

  

  

夏に黄色の花を楽しませてくれた後に、このような種ができます。

ドライにした種はカレーやソーセージ、クッキーなどの香り付けに向いています。

  

  

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イブニングプリムローズの種  薬香草の丘で撮影

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この種子から抽出されるイブニングプリムローズ油には必須脂肪酸が含まれており、
カプセルや液体のオイルとして販売されています。
また、皮膚、爪、髪を美しく保つ働きもあるため、ビューティーケアにも活躍しています。

  

  

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ツバキの種 蒸留実験ガーデンで撮影

  

  

日本でも古くから使われている「椿油」(カメリアオイル)はこの種から抽出しています。

花が終わった後に、果実がはじけて中の種がぶら下がっている状態です。

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この種がぶら下がっている軸の部分は、上から見ると花のような形をしていてかわいいので、

リースの材料としても利用しています。

  

  

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ダイダイ  ヒーリングの丘で撮影

  

   

9月のハーブガーデンでご紹介したダイダイが、だいぶ色付いてきました。

しかし、実は長く枝に残り、このまま翌春までついていると、また緑に戻るという不思議な性質があります。

  

  

  

~今月の虫めがね~

今月から、ガーデン内を虫めがねを持っているように
細かく観察してみようというコーナーが始まります。

   

第1回目は、ローブヒップに注目していきましょう!

   

ガーデンで収穫したローズヒップを半分に割ってみました。

中に入っている種と、種のまわりの毛をしっかりとって

乾燥させたものを食用にしています。

とてもおいしそうに見えますね。

   
食べてみると、甘酸っぱい味がしました。

実が小さいロサ・ムルティフローラ(ノイバラ)は
ヒヨドリがついばんでいる姿が良く見られ、
他にもツグミやムクドリが周辺を飛び回っています。

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写真左から、ロサ・カニナ、ロサ・ムリガ二ー、ロサムルティフローラ(ノイバラ)

  

※ガーデン内の植物採集はお断りしておりますので、
観賞してお楽しみください。

  

マジックアワーのガーデン散策はいかがでしょうか。
今月も皆さまのご来園をお待ちしております。

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