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アロマブレンドラボラトリー エッセンシャルオイル

シダーウッド・バージニア

2017.01.27 TEXT by Keiichiro Tsuda (Perfumer)
シダーウッド・バージニア

シダーウッド・バージニア(J.vieginiana)とシダーウッド・アトラス(C.atlantica)。
ともに"シダーウッド"と呼ばれるもののバージニアはヒノキ科の特徴を持ち、アトラスはマツ科、香りもまったく異種な香調を持ちます。

甘くとろみのある松ヤニ様な香りのアトラスに対し、バージニア精油は液体とは思いがたいほど、"木そのもの"の香りが特徴的です。
木の幹を縦に割った断面のような...鉛筆の削りカスのような...この香りを嗅ぐたびに、日が差した誰もいない図工室などを想起します。

また木部精油全般的な特徴といえることですが、熱や水気を与えるとふわりと立ち上るヒノキ香が、まさに大自然や木材の温もりを実感することができ、芳香器だと熱気化式のアロマランプなどに向いています。
沐浴法では入浴時湯船に数滴たらすと、浴室に立ち込める湯気に乗った香りがヒノキ風呂を再現するかの様に疲れを癒し、充足感を与えてくれます。

シダーウッドバージニアは少しの苦味とスモーキーさが長く残香まで続くため、他の精油とブレンドすると全体の香りに保留性を持たせ、印象を太く男性的に変換させる力を持っています。香り立ちも緩やかなことから、低めの音を奏でるベースノートの役割を果たすでしょう。

みずみずしさを特徴とするグレープフルーツ、ベルガモット、パルマローザ、マジョラム、カルダモンなどの香りと相性が非常によく、それらを丸く、落ち着きを持たせ、大人の気配を与えます。

どことなくノスタルジックな印象で、ドライな柔らかさを持つシダーウッド・バージニア。
揮発性の高いアロマテラピー精油の中でも、他に代えがたい重要な役割を果たす香りです。

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