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アロマブレンドラボラトリー エッセンシャルオイル

ローズ

2018.04.17 TEXT by Keiichiro Tsuda (Chief Aroma Blender)
ローズ

映画やドラマのワンシーンで、愛の告白に花束をプレゼントする場面を目にします。
いろんな花束がありますが、バラの花束はその他の花のどれよりも、情熱を表し愛おしさを代弁し、
スペシャルな関係の人に渡す、非常に意味深なギフトだったりします。バラはそうゆう時に贈る特別な花だよ、
と誰かから直接教えられてたわけでもないですが、それはラブストーリーに組み込まれた「愛を表すのは、バラ」
という暗黙のルールだったりするのでしょうか。


香気については花の中で、最もバランスが良いフローラル組成というのが正確かもしれません。
ダマスクローズ(Rosa damascena)の香気組成は完璧です。

ローズのトップノートの特徴成分
◯シトロネロール(Citronerol)とゲラニオール(Geraniol)
 これらはバラが咲き始めたときの花の奥から香る、初々しいリフレッシュな香りです。
 ハーブの中ではゼラニウム、パルマローザ、シトロネラ等に含まれます。
 サワーでフレッシュ、若々しい鮮やかな香気成分のため、ローズはトップノートとなる
 他のシトリックな素材と合わせても相性が抜群です。
 
◯フェニルエチルアルコール(Phenyl ethyl aicohol)
 通称「Rose P」。一般的にこの香りを嗅ぐと誰でも"バラの香り"思うでしょう。
 またフェ二ルエチルアルコールはファンシータイプ(創作香調)のフローラルに活用されます。
 例えばフェニルエチルアルコールとシナミック系と青葉の香りを調合するとヒアシンス系の香りになります。
 また近年化粧品で目にするピオニー(芍薬)も、実際の芍薬には目立つ芳香はありませが、フェニルエチルアルコール調の香りに
 ベリー系のフルーティーな香料とを掛け合わせ、色濃いピンク色を再現しているようなものをいくつか見たことがあります。
 ローズの特徴であるフェ二ルエチルアルコールは、他の花にも精通した"フローラルの主軸"となる香気成分です。
 
◯微量のワックス分
 ローズのアブソリュートには微量ながらもWAX分が含まれます。
 これはローズの花の蜜っぽさ、香り全体の底力となるワイルドな成熟感とクラシカルさを表しています
 このWaxyな香りがサンダルウッド、シダーウッドバージニア、グァイアックウッド等ウッディー素材との非常に相性がよく、
 ローズが官能的で優しい艶めきを持っている理由はここにあると言えます。
 


ローズの香り単体が、既に名香と言えるほどの黄金比率組成であり、非常に貴重な天然香水と言えます。
唯一無二な香り(特に花)は、たいていその個性を発揮するようにブレンドを組み込みます。
良くも悪くも花は主役になりやすいため、何の花素材を選ぶかによって、ブレンドの系統がはっきりと分かれるわけです。
ただローズは万能で、他の香気と親和性が高く、調和してくれる。その上で香り全体に確実に華やぎを与えてくれます。 
これができるって、個性を発揮したり主張したりするより、意外にまねができることじゃないんだな、
とローズを使うたびに思います。 


その特性を持って優しく手を繋いでくれる + ローズという存在感は絶対に他の素材で置き換えられない。
そんなスペシャルな存在に気が付いた時、なんだかバラを送りたくなる気持ちが、少しわかるような気がします。

 

  

●ローズの香油
ローズは油性のものと非常に相性が良いです。
植物油と混ぜたトリートメントオイル、練り香や、ワックスバーやキャンドル作りに。
生活の中にローズを忍ばせると、潤いと喜びが感じられると思います。
非常に高価なため、ブレンドして香り付けすることのがおすすめです。


●ローズオットー(ローズオイル/精油)の注意点
非常に高価だということもありますが、ローズオットーには軽い皮膚刺激があります。
肌につける手作り化粧品などにはアブソリュートタイプをご使用ください。


●ローズウォーター
ローズウォーターは上記の精油やアブソリュートより、比較的リーズナブルに使えます。
ローズのフレッシュな香りがたくさん含まれていて、より生のバラの香りに近いと言えます。
ローズウォーターに少しのアルコールを入れて手作りリネンウォーターがおススメです。

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