生活の木ライブラリー

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アーユルヴェーダ 生命に関する智慧

「キンマの葉の信仰」vol.4

2019.01.21 TEXT by Chizu Noguchi

 スリランカでは、おめでたいこと、悲しいこと、冠婚際や伝統行事、仏教行事に「キンマの葉」が登場します。スリランカに伝わるアーユルヴェーダを理解する上で、スリランカの伝統文化、慣習や人々のココロを表すキンマの葉は、重要な意味をもちます。

 コショウ科の植物であるキンマはその葉に薬効があると考えられ、アーユルヴェーダでは口臭予防に使用されるそうです。「キンマの葉はコブラの世界からやってきた」という迷信があり、噛みタバコとして使用する際には、コブラの毒が含まれると信じられている、葉の先端と根元の部分をちぎって口に含みます。ですが、石灰と一緒に噛みタバコとして使用する方法は、発癌性や妊娠中に噛むことで胎児に対する危険性があるなどの注意から、最近では医薬品としてではなく、伝統儀式における装飾のみに使われることが多くなっています。

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 キンマの葉は、仏陀のご加護や、豊穣を願う為に行われる重要な仏教儀式「ピリス」にも使われます。神様へのお供えの花やライスパフ(ポン菓子)を載せたり、神の御加護を願って手首に巻く糸を巻き付けたりします。お葬式では、キンマの葉を裏返して悲しみと憂いを表し、結婚式には新郎新婦がキンマの葉を客人の一人一人に手渡しながら歓迎の挨拶を繰り返します。葉っぱのとがった方を相手に向けることは決闘を申し込むのと同じ、敵意を表すこと。友情の印や、歓迎は、葉の根元を向けます。スリランカ人にとって、キンマの葉っぱは大事なコミュニケーションツールのようです。

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 みなさまにとって、本年もキンマの葉を好意的に渡したいと思う出会いが沢山ありますように!

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