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南フランスのミモザ

2023.02.01
ミモザ街道の街タヌロン

南仏・エクス=アン=プロヴァンス在住のSayakaさんよりミモザの様子を届けていただきました。



私は現在、イギリス留学中に出会ったフランス人の夫と南フランスで暮らしています。

南フランスに住む前はパリに住んでいましたが、パリでの暮らしになかなか慣れず、そんな際たまたま旅行で訪れた南フランスに魅了されました。
人々は優しく、天気もパリとは違い晴れの日が多く、明るい気分になれました。

その後夫は仕事の都合で異動が決まり、運よく希望していた場所で働けることになって、念願の南フランスでの生活が始まりました。

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私が今住んでいるエクス=アン=プロヴァンスは
フランス第二の都市マルセイユから北に30キロのところにあり、ポール・セザンヌという画家の出身地としても有名です。

南フランスは、年間300日は晴れの日と言われるほど天気が良く、時折ミストラルという強い北風が吹くこともありますが冬でも比較的過ごしやすい気候が特徴的です。
春から夏にかけてはたくさんの美しい花々を楽しむことができます。代表的な花で言えばラベンダーの産地として大変有名で、朝市やお土産ショップでは一年中ラベンダーを使用した商品(はちみつや石鹸、ポプリなど)が販売されています。

また他にも、ミモザという黄色い花の生産も盛んです。
実はミモザが南フランスでもたくさん栽培されている花だと知ったのは、こちらに住みはじめて、朝市でたくさん販売されているのを見てからでした。

(縮小)【指定以外は使用不可】ミモザ街道の街タヌロン1.jpg

フランスではミモザは春の訪れを告げる花として親しまれており、産地である南フランスでは12月末頃からだんだんと朝市で見かけ始めます。
私にはそれが、暗くて長いフランスの冬に鮮やかな光を与え、フランス人たちを笑顔にする魔法の黄色い花だと思えました。

そもそも、フランスでのミモザの歴史は1850年頃までさかのぼります。
冬にバカンスに来ていたイギリス人により、南フランスのいくつかの街(ニース、カンヌなど)に持ち込まれたのが始まりだそうです。
そのミモザは18世紀の後半、当時植民地だったオーストラリアからイギリス人のボタニストなどが持ち帰った花のひとつでした。

(縮小)【指定以外は使用不可】朝市で販売しているミモザ2.jpg

南フランス・コートダジュール地方にあるボルム・レ・ミモザを起点に、グラースという香水で有名な街まで130kmに渡ってRoute du Mimosa(ミモザ街道)があります。

この街道にはミモザで有名な8つの街(村)があり、それぞれの街ではミモザを生産しているだけでなく、場所によってはミモザを楽しめるハイキングコースや、生産者さんのお店で直接ミモザやミモザに関する商品を購入することができたり、毎年1月~2月までたくさんの観光客が訪れています。

2月中旬頃には、ミモザ街道にある街のひとつであるマンドリューラナプールでミモザ祭りがおよそ1週間行われます。

最終日にはパレードが行われ、私は2019年に参加しましたが、ミモザなどの花をたくさん使った巨大なオブジェ(3トンほど使われるそう!)や演奏、ダンスなどを見ることができます。
また、山車の中からミモザを沿道に向けて投げるので、運が良ければミモザをたくさんゲットすることもできます!

(縮小)【指定以外は使用不可】ミモザ祭り1.jpg
《Sayakaさんが撮影したミモザの様子はこちら》
(縮小)【指定以外は使用不可】ミモザ街道の街タヌロン2022年(動画用).jpg


プロフィール
Sayaka
(縮小)Sayakaさんプロフィール写真.jpgイギリス留学時に知り合ったフランス人と結婚し、一緒に南フランスに住み始めてからもうすぐ丸5年、近くの素朴で美しい村々に心を奪われ、現在は南仏の村や街を中心にYoutubeとブログでそれらの魅力を発信中。
YouTubeチャンネル→quatre saisons~カトル・セゾン~
Blog→カトル・セゾン(quatre saisons)

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