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素敵な暮らし vol.1
フローリスト 前田有紀さん ~ターニングポイント~

2024.03.15
Life with.. 連載インタビュー【素敵な暮らし】第一弾は、元テレビ朝日アナウンサーの前田有紀さんにお話しを伺いました。

―――フローリストとして、自身のフラワーブランド立ち上げやフラワーショップの経営をされている前田さんですが
メディアの世界から、植物と向き合う仕事へと転身された背景を聞かせてください。

以前は、アナウンサーとしてテレビ局に約10年間勤務していました。とても充実していたのですが、とにかく多忙で、都心の職場から自宅へは寝に帰るだけの毎日。もう少し暮らしに潤いが欲しい、と思い始めたのが入社5年目くらいだったでしょうか。

その頃、仕事帰りに何気なく花を買い、家で飾ったりするうちに、花の存在にとても癒されるようになりました。何も特別な花ではありません。24H営業のスーパーのレジ横に置いてある花を、買い物ついでにさっと選ぶ程度。それでも、家に花があるだけで本当に部屋が明るくなり、季節を感じることができて。ゆっくりと蕾が開いていく穏やかさも魅力的で。どんなに疲れて帰ってきても、花が出迎えてくれるだけでこんなにも癒される。この経験が、花に大きく魅力を感じたきっかけです。

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 ―――東京→イギリス→鎌倉へ。都心から自然豊かな環境へ移住することは、どのように決心されたのですか?

半年ほど渡英して、花やガーデンについて学びました。留学中は、イギリスの古い歴史や文化を大事にしている方々との出会いが多くあり、自分の考えや価値観を見直すきっかけにもなりました。

帰国して、今度は日本の花屋で働かせてもらうことに。その花屋で約3年間修業をしたのですが、私にとって特に大きな影響を与えてくれたのは、そこで出会った花屋のオーナーです。

その後、妊娠・出産を機に住まいを鎌倉へ移しました。
子育てをする環境として神奈川県鎌倉市を選んだのは、イギリスとの共通点を感じたことも理由の一つ。鎌倉にも昔からの家屋や街並みを大事にする風潮があり、同じように魅力を感じたのです。

 ―――修業先のオーナーとの出会いはどのように?

帰国後、庭のこと・花のこと、両方を学べるお店がいいなと思いながらスタッフの一般公募をしている花屋を探したところ、東京の自由が丘にあるお店を見つけ、面接を受けることになりました。
まっさらな状態からのアタックでしたが、履歴書を持ってオーナーに会いに行き、

"いつか花を仕事にして食べていけるよう、学びたいんです"

という意思を自分なりに懸命に伝えたところ、「この仕事で生きていけるよう全部この店で教えるから、明日から来なさい。」と言ってくださいました。
当時のことを今思い返しても、私の覚悟を受け入れてくださったその姿は、本当に格好いいなと思います。今でも私にとって憧れであり、目標としている方です。

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実際に鎌倉で子育てをし、自然を身近に感じられる生活を今はとても楽しんでいます。
例えば、ちょっと公園に遊びに行くような感覚で海や山へ。私自身、幼少期を街中で過ごしたので、我が子を羨ましいなと思ったりします。

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何気ないお散歩道にも色々な種類のお花が咲いている地域なので、普段の暮らしの中で「梅が咲いたね」「蕾がふくらんできたね」「アジサイがきれいだね」と。日常会話の中に自然とお花が登場するのは、とても嬉しくありがたい環境だなと思っています。

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・・・素敵に道を切り開いていく、前田さんの原動力とは?お子さんとのエピソードもさらにご紹介。《前田有紀さん》後編はこちらから >>


【Profile】前田 有紀(まえだゆき)
株式会社スードリー代表取締役、フローリスト。好きを仕事に研究会主催。テレビ朝日を退職後、イギリス留学や都内花店での修行を経て、出産を機に独立。2018年 自身のフラワーブランドguiを立ち上げ、2021年には東京・表参道に実店舗NUR(ヌア)をオープン。神奈川県鎌倉市在住。男の子2人の母。

インスタグラム: @yukimaeda0117@nur__flower


【インタビュアー&ライター】
Yoshiko M. (生活の木)
・・・マイアロマはフランキンセンス。当連載のほか、スリランカ発アーユルヴェーダ情報の翻訳や執筆などを担当。

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