大使館セミナーレポ―ト ~美の象徴・ブルガリアンローズの魅力に迫る~ ブルガリア大使館で過ごす花・華・Цвете 大使館セミナーレポ―ト ~美の象徴・ブルガリアンローズの魅力に迫る~ ブルガリア大使館で過ごす花・華・Цвете

2017年3月25日(土)於:駐日ブルガリア共和国大使公邸
春の気配を感じ始めた3月下旬、駐日ブルガリア共和国大使公邸にて、薔薇の女王と呼ばれるブルガリアンローズのセミナーが開かれました。

芳醇な香りに包まれ、バラの素晴らしさを学ぶひととき

「みなさん大使館へようこそ!!
ボリスラフ・コストフ駐日ブルガリア共和国特命全権大使(右)のご挨拶から、素敵な時間のスタート

大好評の「大使館セミナー」第二弾は、駐日ブルガリア共和国大使公邸で開催されました。今回のテーマは、薔薇の女王ブルガリアンローズ。歴史を感じさせる瀟洒な洋館に、ローズを取り入れた装いのお客様が集いました。受付後は、まずローズのウェルカムドリンクが振る舞われました。会場のあちこちにブルガリアンローズの花びらが贅沢に飾られ、建物全体が高貴な香りに包まれていました。セミナーの合間には、別室でブルガリアンブッフェランチも。香り豊かなハーブを使った伝統料理や、ローズのスイーツが並びました。

開催にあたり、大使よりメッセージを頂きました。
香り高き「ブルガリアンローズ」
日本とブルガリアは地理的に遠く離れていますが、実はたくさんの価値を共有しています。
そのひとつは花を愛でる心です。
日本で春は桜の美しさを讃えるように、ブルガリアは5 ~6月に咲く、花の女王と呼ばれる薫り高いバラを心待ちにしています。
ブルガリアでは1000年以上という長い歴史を通じて、バラが愛されてきました。
カザンラクにあるトラキア人の墳墓では、紀元前3~4世紀の壁画にすでにバラのモチーフが登場しています。
ブルガリアでローズウォーターやエッセンシャルオイルの抽出が始まったのは、いまからおよそ350年前です。
19世紀後半から20世紀前半、芳香成分を抽出する蒸留技術の発達に伴い、カザンラクにある「バラの谷」が有名になりました。
この地域特有の気象条件、土、山からの澄んだ水によって、世界の中で高い品質のローズオイルが生まれるのです。
20世紀初頭より、ブルガリアンローズオイルは世界でも有数の高級な香水や化粧品の原料として使われるようになりました。
豊かで持続する香り、薄黄緑色で揮発性と炭化水素のバランスがよい化学的特徴をもつブルガリアンローズオイルは、他の地域で生産されたものとは明らかに異なります。
こうした特徴が評価され、ブルガリアンローズオイルは2014年に欧州委員会統一の原産地名称保護に認定されました。
今日のセミナーは、ブルガリアンローズオイルを通じて、私たちの文化や伝統を感じていただく貴重な機会になることでしょう。

Location

代々木の高台に位置する、眺めのよい駐日ブルガリア共和国大使公邸。

会場となった大使公邸は、タイル仕上げの歴史ある洋館です。
公邸の裏には広い庭が。大きな木には、桜の蕾がほころんでいました。

Seminar

ブルガリアンローズの歴史や現地情報を交え、
実際に香りを体感できるセミナー。

ブルガリアンローズオイル生産の第一人者、フィリップ・リシチャロフ氏が登壇。ブルガリアンローズオイルの歴史、製法、そして未来について語りました。ローズオイル規格認証委員長でもあるリシチャロフ氏は、自然との共存の中で、人の手によって変わらず丁寧に本物を作り続けることの大切さにも触れました。

第2部では、精油やハーブの文化、歴史を探ることをライフワークとし、世界各国を訪れている生活の木カルチャー事業本部ゼネラルマネージャー・佐々木薫が登場しました。バラの谷での体験談は、まるで現地の映像が浮かぶよう。ローズエッセンシャルオイルの効能に触れながら、実際に自宅で試すことができる使い方を紹介しました。

第3部は、フランスの「Grasse Institute of Perfumery」で本場の調香を学んだ、生活の木研究開発DIV.チーフアロマブレンダー津田啓一郎です。ローズの香りが愛される理由、ローズの香気成分、ローズと相性のよい香りについて触れ、香水づくりの考え方を説明しました。複数の香りが生むハーモニーと時間による変化を、ピアノの旋律(アコード)で感じる試みも行われました。

Workshop

セミナーの最後には、精油をブレンドする香水づくり。

レシピをみながら、ローズをベースに4~5種類の精油をブレンドします
ブルガリアの春の象徴、幸せを願うマルティニッツァの人形付きペンダントのお土産
ローズの装いで、自分だけの香水づくりを楽しむお客様

Lunch

ブルガリアの伝統料理が並ぶ、ブッフェランチ。

ヨーグルトソースをかけた野菜やお肉をオーブンで重ね焼きした「ムサカ」
水切りヨーグルトを使った、爽やかな白いサラダ「スネジャンカ」
バラの蕾が可愛らしい「ローズバッズピンクのゼリー」

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